箱根温泉箱根湯本温泉の人気温泉・ホテル・宿泊施設の紹介
<<12 * 01/1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 * 02>>
スポンサードリンク
*前作からご覧になる場合は、左カテゴリーの小説「天才発明家シルモン教授」からどうぞ。*今作の最初から読む場合は、左カテゴリーの小説「天才発明家シルモン教授2」からどうぞ。「SMクラブの費用はわしが出すから、お前が仕入れた情報を教えてくれ」「この鞭だけは余計なので費用には入れませんので安心してください」やいちはもう一度メガネを持ち上げてカッコつけようとしている。「麻呂田のことを調べていたら、同じクラブの会員で仲のよかった男がいると聞きましてね。そいつのことも調べてみたんです。二重院という男なんですが、無職のくせに会費をちゃんと納めて通っているんです」「ほう、そりゃ怪しいな」「しかもすごいイケメンなんですよ」「そ、そりゃもっと怪しいぞ!」シルモンの手に力が入る。イケメンと聞いただけで敵対心をあらわにしてしまうのが彼の弱点でもある。「金はどこから手に入れてたんじゃ?」「それがどうも、ホストみたいなことをやっていたようなんです。いろんな女性を騙しては金を巻き上げていたようです」「イケメンならではの手口じゃな。警察は動いておるのか?」「それが、騙されたほうも気づかないほどの巧妙なテクニックで顧客を放さないんです。だから何度でも金を貢ぐようになってしまってるんでしょうね」「じゃあ当然被害届けなんてものも出ていないんだろうな」「はい、まさに優秀なホストだと思いますよ」やいちはそういいながら、ポケットから小朝のチケットと一枚の写真を取り出して見せた。「これが二重院のマンションの部屋にあったものです」やいちが二重院のマンションから持ってきたチケットは、紛れもなくあの独演会のチケットだった。写真には小朝と泰葉が並んで写っている。二人とも若いから、結婚会見の時のものだろう。写真の下のほうにマジックで「やすは」「こあさ」とひらがなで落書きされている。「やいち、でかしたぞ。これでひる子りんの家に届いたチケットとつながったというわけじゃ」ひる子の家に届いていたチケットの差出人も、ひらがなで「やすは こあさ」となっていたからだ。「でも、小朝の下に『やすは』、泰葉の下に『こあさ』って書かれてるでしょ、逆なんですよね」「普通間違えるようなもんじゃないと思いますけどね・・・」手にとって見たピストンも不思議そうな顔をしていた。「彼の部屋にはまだたくさんのチケットがありました。麻呂田からすべて引き取ったのでしょう」「そのチケットを二重院は客へ配ってたのでしょうか?だとしたら、ひる子さんも・・・」だんだん明らかになってきた真相に、ピストンも推理をはじめる。「二重院は今どこにおるのじゃ?」「やつは今旅行と称して、軽井沢のスキー場へ行っています。ホテルまで突き止めました」そういってやいちはホテルの住所が書かれたメモをシルモンに渡す。「たぶん、ひる子りんもここにいるんじゃろう。よし、これからひる子りんを救出にゆくぞ!」フェロモン判定器をリュックにしまいこんで、それをピストンに渡すシルモン。「やいち、お前には別の行動をとってもらうぞ」シルモンが耳打ちすると、やいちは一瞬驚いた顔をした後、ずんぐりむっくりな身体をひるがえして去って行った。*明日の(第十一話)に続く
箱根温泉の予約なら
*前作からご覧になる場合は、左カテゴリーの小説「天才発明家シルモン教授」からどうぞ。*今作の最初から読む場合は、左カテゴリーの小説「天才発明家シルモン教授2」からどうぞ。「SMクラブの費用はわしが出すから、お前が仕入れた情報を教えてくれ」「この鞭だけは余計なので費用には入れませんので安心してください」やいちはもう一度メガネを持ち上げてカッコつけようとしている。「麻呂田のことを調べていたら、同じクラブの会員で仲のよかった男がいると聞きましてね。そいつのことも調べてみたんです。二重院という男なんですが、無職のくせに会費をちゃんと納めて通っているんです」「ほう、そりゃ怪しいな」「しかもすごいイケメンなんですよ」「そ、そりゃもっと怪しいぞ!」シルモンの手に力が入る。イケメンと聞いただけで敵対心をあらわにしてしまうのが彼の弱点でもある。「金はどこから手に入れてたんじゃ?」「それがどうも、ホストみたいなことをやっていたようなんです。いろんな女性を騙しては金を巻き上げていたようです」「イケメンならではの手口じゃな。警察は動いておるのか?」「それが、騙されたほうも気づかないほどの巧妙なテクニックで顧客を放さないんです。だから何度でも金を貢ぐようになってしまってるんでしょうね」「じゃあ当然被害届けなんてものも出ていないんだろうな」「はい、まさに優秀なホストだと思いますよ」やいちはそういいながら、ポケットから小朝のチケットと一枚の写真を取り出して見せた。「これが二重院のマンションの部屋にあったものです」やいちが二重院のマンションから持ってきたチケットは、紛れもなくあの独演会のチケットだった。写真には小朝と泰葉が並んで写っている。二人とも若いから、結婚会見の時のものだろう。写真の下のほうにマジックで「やすは」「こあさ」とひらがなで落書きされている。「やいち、でかしたぞ。これでひる子りんの家に届いたチケットとつながったというわけじゃ」ひる子の家に届いていたチケットの差出人も、ひらがなで「やすは こあさ」となっていたからだ。「でも、小朝の下に『やすは』、泰葉の下に『こあさ』って書かれてるでしょ、逆なんですよね」「普通間違えるようなもんじゃないと思いますけどね・・・」手にとって見たピストンも不思議そうな顔をしていた。「彼の部屋にはまだたくさんのチケットがありました。麻呂田からすべて引き取ったのでしょう」「そのチケットを二重院は客へ配ってたのでしょうか?だとしたら、ひる子さんも・・・」だんだん明らかになってきた真相に、ピストンも推理をはじめる。「二重院は今どこにおるのじゃ?」「やつは今旅行と称して、軽井沢のスキー場へ行っています。ホテルまで突き止めました」そういってやいちはホテルの住所が書かれたメモをシルモンに渡す。「たぶん、ひる子りんもここにいるんじゃろう。よし、これからひる子りんを救出にゆくぞ!」フェロモン判定器をリュックにしまいこんで、それをピストンに渡すシルモン。「やいち、お前には別の行動をとってもらうぞ」シルモンが耳打ちすると、やいちは一瞬驚いた顔をした後、ずんぐりむっくりな身体をひるがえして去って行った。*明日の(第十一話)に続く
箱根温泉の予約なら
PR