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理念としては正しいのかもしれない。でも、処方箋ではない。
確かに、都市の"核"が、まだある程度、中心部にある自治体なら"可能性"はあるかもしれない。郊外化のスピードを緩める程度には役立つかも。
だが、人口20〜50万人程度の県都クラスでそんな都市があるのかどうか。役所がそのスローガンを標榜している青森市や富山市では実現可能なのか。単に国から補助金を引っ張り出すための"方便"に過ぎないのでは。
ましてや、中心部が「自滅」してしまった都市ではどうなのか。
役所や病院や物流機能やなんやらを都心部に戻す。巨大な商業施設を中心部に造る。土地利用の高度化を目指す。
う〜ん、既存市街地っていまだに地価が高くて用地買収も難しいのに可能とは思えない。できたらバブルの時にでもやっているって。実際、大阪市&大阪府は80年代から90年代にかけて中心部と郊外部で同時多発的に大規模事業を展開して、そのどれもがうまく回転しなくて危機的な状況に追い詰められている。
かくして地方都市は未来図を描けなくなった。政府からの補助が削られていくのに、自己責任で自主財源を突っ込んでまでやってみたいアイデアもない。展望が開けないままでは、総合計画なんて立てられようがない。
自分たちの都市に関心を持たれたのなら、調べて欲しいことが1つだけある
この事業をやれば、おらが町だけは、税収が上がる。人口も増える。"市民のため"に"善意"でやった施策の多くが裏目に出てしまった。
「市民の、市民による、市民のための政治」なんていいいながら、
どこかの総合計画や都市計画系コンサルタントのプランを丸写し
自分の自治体は絶対失敗することはないという確固たる信念(というか、都市経営の失敗に対する無責任)
状況が悪化しても、「公共事業なんだから採算度外視」(これもよく使われる言い訳)と言い切って最後まで強行
悪いのは経済状況、政府が補助金をくれないから、頑張ればなんとかなる、大器晩成だ将来を見てくれという当事者性に欠けた姿勢
ってのを繰り返してきたから財政赤字が止まらなくなる。
十数年前に役所が作成した需要予測を見れば、その杜撰さと経営センスのなさは一目瞭然だ。大きな器を作りすぎた上に、失敗が明らかになっても撤退する勇気を持てなかった。大阪だと、関西国際空港と関連開発がその象徴だ。
そして、現在。大赤字をもたらした三セク施設や大規模開発の音頭取りをしてきた連中はすでに役所にはいない。地方公務員は政策の失敗をしても責任をとらされることはない……と、地方公務員法第27条を読む限り、そう理解するしかない。というか、大開発運動を促してきた中央政府の役人も、当時の首長を含めた幹部たちもすでに退職済。議員さんは知らぬ存ぜぬ。
僕にも20〜40歳代ぐらいの公務員の知り合いは少なからずいるんで、ここで述べたようなことをもっと露骨に具体的にツッこんでみたりもする。
彼らもみんな分かっているんですよ。財政が苦しい理由ってのを。ここ10年ほどの公務員叩きで辟易としているヒトも多そう。「公務員ってロクでもない。」と公務員さんらしい匿名のボヤきがあるが、その気持ちも分からないわけではない。あんたらがしっかりしろよ、と言っても、彼らの多くは日々の仕事に追われて、自治体の全体像、総合計画を考える立場とは懸け離れている。
あのとき、類型的な主義主張や地縁、利害対立から距離を保ち、自分たちの力で考えようとしている人たちが総合計画を作成していれば、もう少し違った未来があったのかもしれない。
でも遅すぎる。
こう書き連ねると、半年前に書いた「誰が何のために「限界集落」を守らなければならないのか? - とれいん工房の汽車旅12ヵ月」と同じ話の流れになってしまった。
まあ、僕は今こそクルマと大規模店を排除すべきとか、中心市街地に資金を投じて活性化すべきとか、中央集権体制や自民党政治や利益誘導型の議員や土建屋さんや大手企業が悪いとか、日本共産党が政権を取れば日本は救われるとか、なにか主義主張を語りたくてこのエントリーを書いたのではないんで別にそれでもいい。ただ、80年代から進められた都市機能の郊外分散が中央市街地疲弊の遠因になったと指摘し、ここの話はおしまいにする。
最後に、1つ。アドバイスをしたい。
もし、自分たちの都市に関心を持たれたのなら、ぜひ各地方自治体のホームページなんかにある「長期総合計画」「総合計画」を見て欲しい。調べたい自治体名とあわせてググれば、出てくるはず。
たとえば浜松市だとこんな感じ。→http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/totalplan/totalplan/kihonkousou.html
なんか急遽、作りましたという感じが漂っている。"「環境と共生するクラスター型都市」を目指します"とあるなあ。合併したところなんで、周辺部の旧市町村エリアにも目配りしないといけない、と。総花的な予算の分配が行われて郊外化がさらに進みそう。
「平成の大合併」が終わったばかりで新しい総合計画が完成していないところもあるし、ホームページに載っていないところもある。そういうときは、近所の図書館に必ず置いてある。200ページぐらいの分量もあるが、本編だけだと読みやすくは書かれている。ネットだけではなく冊子で、そして80年代90年代の過去の総合計画にもきちんと目を通して欲しい。近隣の市町村、あるいは類似サイズの他都市と比べてみたりするのもいい。なにがこの街に足りないのか。実際にどういう計画が実行されてきたのか。何年も前の都市計画地図を見ながら、今の風景と照らし合わせるのは、楽しくかつ有意義な作業だ。
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理念としては正しいのかもしれない。でも、処方箋ではない。
確かに、都市の"核"が、まだある程度、中心部にある自治体なら"可能性"はあるかもしれない。郊外化のスピードを緩める程度には役立つかも。
だが、人口20〜50万人程度の県都クラスでそんな都市があるのかどうか。役所がそのスローガンを標榜している青森市や富山市では実現可能なのか。単に国から補助金を引っ張り出すための"方便"に過ぎないのでは。
ましてや、中心部が「自滅」してしまった都市ではどうなのか。
役所や病院や物流機能やなんやらを都心部に戻す。巨大な商業施設を中心部に造る。土地利用の高度化を目指す。
う〜ん、既存市街地っていまだに地価が高くて用地買収も難しいのに可能とは思えない。できたらバブルの時にでもやっているって。実際、大阪市&大阪府は80年代から90年代にかけて中心部と郊外部で同時多発的に大規模事業を展開して、そのどれもがうまく回転しなくて危機的な状況に追い詰められている。
かくして地方都市は未来図を描けなくなった。政府からの補助が削られていくのに、自己責任で自主財源を突っ込んでまでやってみたいアイデアもない。展望が開けないままでは、総合計画なんて立てられようがない。
自分たちの都市に関心を持たれたのなら、調べて欲しいことが1つだけある
この事業をやれば、おらが町だけは、税収が上がる。人口も増える。"市民のため"に"善意"でやった施策の多くが裏目に出てしまった。
「市民の、市民による、市民のための政治」なんていいいながら、
どこかの総合計画や都市計画系コンサルタントのプランを丸写し
自分の自治体は絶対失敗することはないという確固たる信念(というか、都市経営の失敗に対する無責任)
状況が悪化しても、「公共事業なんだから採算度外視」(これもよく使われる言い訳)と言い切って最後まで強行
悪いのは経済状況、政府が補助金をくれないから、頑張ればなんとかなる、大器晩成だ将来を見てくれという当事者性に欠けた姿勢
ってのを繰り返してきたから財政赤字が止まらなくなる。
十数年前に役所が作成した需要予測を見れば、その杜撰さと経営センスのなさは一目瞭然だ。大きな器を作りすぎた上に、失敗が明らかになっても撤退する勇気を持てなかった。大阪だと、関西国際空港と関連開発がその象徴だ。
そして、現在。大赤字をもたらした三セク施設や大規模開発の音頭取りをしてきた連中はすでに役所にはいない。地方公務員は政策の失敗をしても責任をとらされることはない……と、地方公務員法第27条を読む限り、そう理解するしかない。というか、大開発運動を促してきた中央政府の役人も、当時の首長を含めた幹部たちもすでに退職済。議員さんは知らぬ存ぜぬ。
僕にも20〜40歳代ぐらいの公務員の知り合いは少なからずいるんで、ここで述べたようなことをもっと露骨に具体的にツッこんでみたりもする。
彼らもみんな分かっているんですよ。財政が苦しい理由ってのを。ここ10年ほどの公務員叩きで辟易としているヒトも多そう。「公務員ってロクでもない。」と公務員さんらしい匿名のボヤきがあるが、その気持ちも分からないわけではない。あんたらがしっかりしろよ、と言っても、彼らの多くは日々の仕事に追われて、自治体の全体像、総合計画を考える立場とは懸け離れている。
あのとき、類型的な主義主張や地縁、利害対立から距離を保ち、自分たちの力で考えようとしている人たちが総合計画を作成していれば、もう少し違った未来があったのかもしれない。
でも遅すぎる。
こう書き連ねると、半年前に書いた「誰が何のために「限界集落」を守らなければならないのか? - とれいん工房の汽車旅12ヵ月」と同じ話の流れになってしまった。
まあ、僕は今こそクルマと大規模店を排除すべきとか、中心市街地に資金を投じて活性化すべきとか、中央集権体制や自民党政治や利益誘導型の議員や土建屋さんや大手企業が悪いとか、日本共産党が政権を取れば日本は救われるとか、なにか主義主張を語りたくてこのエントリーを書いたのではないんで別にそれでもいい。ただ、80年代から進められた都市機能の郊外分散が中央市街地疲弊の遠因になったと指摘し、ここの話はおしまいにする。
最後に、1つ。アドバイスをしたい。
もし、自分たちの都市に関心を持たれたのなら、ぜひ各地方自治体のホームページなんかにある「長期総合計画」「総合計画」を見て欲しい。調べたい自治体名とあわせてググれば、出てくるはず。
たとえば浜松市だとこんな感じ。→http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/totalplan/totalplan/kihonkousou.html
なんか急遽、作りましたという感じが漂っている。"「環境と共生するクラスター型都市」を目指します"とあるなあ。合併したところなんで、周辺部の旧市町村エリアにも目配りしないといけない、と。総花的な予算の分配が行われて郊外化がさらに進みそう。
「平成の大合併」が終わったばかりで新しい総合計画が完成していないところもあるし、ホームページに載っていないところもある。そういうときは、近所の図書館に必ず置いてある。200ページぐらいの分量もあるが、本編だけだと読みやすくは書かれている。ネットだけではなく冊子で、そして80年代90年代の過去の総合計画にもきちんと目を通して欲しい。近隣の市町村、あるいは類似サイズの他都市と比べてみたりするのもいい。なにがこの街に足りないのか。実際にどういう計画が実行されてきたのか。何年も前の都市計画地図を見ながら、今の風景と照らし合わせるのは、楽しくかつ有意義な作業だ。
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